スイング指導法

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コンバインドプレーン理論

  • 1.段階的なスイング指導について
  • 2.「コンバインドプレーン」理論に基づくスイング構築法

2.「コンバインドプレーン」理論に基づくスイング構築法

「コンバインドプレーン」理論に基づくスイング構築法の長所はアップライトなスイング軌道がイメージしやすいことにありますが、もう一つの長所として基本スイングを段階的に構築できるということがあげられます。一面のスイングプレーンの学習にはスイングプレーンを段階的に構築していくことでゴルフスイングを完成させるというすばらしいスイング練習法が存在しました。この練習法は構築すべきスイングプレーンが明確だから考案できたのです。

これに対し、アップライトなスイングを習得する段階的な練習法は考案されていません。一部の優れた指導者たちによってリストターンを行わないボディターンによるクラブフェースの返しを習得させるドリルは開発されました。しかし、このボディターンドリルのクラブシャフトの動きとスイング軌道全体のクラブシャフトの動きが結びつかなかったためアップライトスイングの段階的な練習法は構築できなかったのです。

しかし、「コンバインドプレーン」理論に基づいたスイング構築法では、アップライトスイングのスイングプレーンはインパクトエリアのスイングプレーンと2つの縦プレーンの合成により作られるとしているため、ボディターンによって作られるスイングプレーンに縦のスイングプレーンを段階的に加えるという手法でゴルフスイングを完成させるという練習法が開発できたのです。

以下にアップライトスイングを段階的に完成させるための5つのスイングドリルを紹介します。なお、それぞれのスイングはそのままアプローチスイングとして使えるため学習効率がよいことは間違いありません。

5つのスイングドリル
①8-4スイング

手首を固定して背中でクラブを動かす練習です。インパクトプレーン上ではこの手首の固定が必要不可欠です。アプローチとして使うなら10ヤードのキャリーが目安です。クラブシャフトが時計の8時の位置から4時の位置まで動くことから命名されました。


②9-3スイング

従来ボディターンドリルと呼ばれていたスイングで、スイング中の「体の回転」を作る練習です。この練習でインパクトプレーンは完成します。アプローチとして使うなら女性で20ヤード、男性で30ヤードのキャリーが目安です。クラブシャフトが時計の9時の位置から3時の位置まで動くことから命名されました。


③L字スイング

バックスイングとフォロースルーで使う「コック動作」の練習です。このコック動作によってスイング中に縦プレーンの形成される位置が決まります。アプローチとして使うなら女性で30ヤード、男性で50ヤードのキャリーが目安です。クラブシャフトと腕がアルファベットのLの字のような形をつくることから命名されました。

「コンバインドプレーン」理論では、このスイングのクラブシャフトを地面と垂直としたためにボディターンドリル(9-3スイング)のクラブシャフトの動きとフルスイングのクラブシャフトの動きが結びつけられたのです。現在では多くのスイング理論がクラブシャフトを垂直に立てることを提唱しはじめました。


④コの字スイング

バックスイングとフォロースルーで使うリフトアップ動作の練習です。このリフトアップ動作によってスイング中の縦プレーンが完成します。フルスイングでは距離が出すぎるのではと思われる時に使うスイングなのでコースで使う機会は少ないでしょう。


⑤フルスイング

「手の動き」の最終形と「体の回転」の最終形が組み合わせられることでフルスイングが作られます。


上に示した練習法はシュウ・ゴルフ・クリニックの「コンバインドプレーン」理論に基づくゴルフスイング構築法の一部です。このスイング構築法では、この5つのスイングをレベル1で学習した後で「縦プレーン」と「インパクトプレーン」の精度と速度を高め、その位置の関係を調節することでさまざまなアプローチショット、ドローボール、フェードボール、高い弾道、低い弾道、クラブ間の距離の打ち分けなどを可能にする技術を習得するまでの10段階600種類以上の練習メニューが用意されています。

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